私の恋は、期限つき
一緒に事務をしているのは、43歳でお子さんもいる既婚女性の鈴木美香さんだ。

もう10年もこの会社に勤めているベテランさんで、私のよき理解者でもある。


いろいろな出会いを教えてくれて、アドバイスやサポートをしてくれる。


新川さんのことも、美香さんに相談している。


「新川さん」

「はい」

「いまって忙しいんですか?」

「それなりにですね」

「新川さんて彼女いるんですか?」

前置きもない私の質問に、新川さんは、ビックリしている。
こんな質問されると思ってなかったのだろうか?

ビックリしていても、知的な感じは、崩れないんだな。

私は、メガネ男子が好きだったりする。
新川さんは、知的なメガネ男子だけど、冷たい感じでなく柔らかい感じ。


「唐突になんでですか?」

「気になったからです。」

「気になりますか?」

「はい」

ものすごく明るく返事した。

少し躊躇った様子を見せたあと新川さんが言った。

「残念ながら、いないんですよ。」

「そうなんですか?新川さん、素敵なのに…」
つい素直に言葉が出てしまった。

私の言葉に新川さんが照れてる感じする。

「安藤さんのようにかわいい人から素敵だなんて言われると嬉しいですね。」


うわぁ~ぃ!
新川さんにかわいいなんて言ってもらえて、私は、顔を赤らめてしまう。

顔がにやけてしまうよ。
< 3 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop