意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
レベルアップねぇ……。

それは俺の愛情表現?
それともこいつの鈍感っぷり?

ま、どっちもか。

それにしても……。
どうしてここまでしてるのに、どんどんエスカレートしてるのに、気がつかないかな。

「本当にしょうがね~よな」

立花の髪をかき混ぜて、遊ぶ。

「だから、やめてってば!」

腕の下から、可愛い抗議の声が聞こえる。

「瀬田がひどいでしょ?」

立花は鈴木に同意を求める。

「う~ん、どっちもどっちだけど……。
どっちかと言えば、美空のほうがひどい」

と鈴木が返したものだから、立花はクエスチョンマークを浮かべて、納得いかない、と首をかしげた。

「ははは、鈴木、そーだよなぁ」

そうだ、こいつの鈍感ぶりは、大変だ。
鈴木と目配せをして、笑った。
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