意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
全く俺の気持ちに気づかない、そんな彼女を追うような毎日。

同級生に、教師に、彼女の親にまで気持ちがバレバレ。
同情されたり、彼氏なのかどうなのかと面倒な質問をされる日々に、終止符を打ちたい。

鈍感にも程がある、どうして俺はこんなやつを……。
つくづく想うけど、好きなんだから、仕方ない。

「気づかなすぎるんだよ。
……バァカ」

いつか気づくかも、なんて思ってもう4年。
待ってたら、本当いつになるやら分からなくなってきた。

唇は今はダメだろうけど、おでこくらいなら許されるだろ。
俺は彼女の前髪を手のひらで押し上げて、そこにキスを落とした。
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