好きと言えなくて
田城ちひろが同行することの方が動揺するのに。

私の思いなんて全くお構いなしだ。


明日は早めに出よう。


喜村マネージャーにお願いして、田城ちひろが同行出来ないように、早めにマンションを出る事にした。


今日は明日の為に早く寝ようかな。


シャワーを浴びた田城ちひろが私の部屋に入って来た。


今日はもう練習したくないのに。


「明日俺を置いてくのは許さない。」


いつもいきなり何でも決めるし、私の気持ちも考えてほしい。


え、ちょっと、何で私のベットで寝ようとするの。


髪乾かさないと風邪ひくよ。


そんな呑気な事を言ってる場合じゃない。


「私のベット寝ないでよ。」


「これは俺が買ったベットだけど、文句ある。」


はぁ。


咲良母さんから聞いた話によると。


二年もこのマンションに寄り付かなかった田城ちひろが、私がここに来る話をすると、次の日顔を出して、私の物を買い揃えてくれたらしい。


あの子は口は悪いけど優しい子なのよ。


特に綾華ちゃんにはね。


決してそうは思えないけど。


「綾華もシャワー浴びて来い。一緒に寝るぞ。」


智尋兄にとって、私は妹だから。


一緒のベットに寝ても何も思わないんだね。


私はドキドキして眠れないよ。


シャワーを浴びているうちに、智尋兄が眠ってくれる事を願った。


















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