好きと言えなくて
亡くなったはずの彼女が生きていた、主人公は亡くなったと思っていた彼女が目の前に現れかなり動揺する。


自分が本当に好きなのは誰なのか?


そして主人公は二人の前から姿を消した。


二役をどう演じれば良いのか、ずっと考えていたが、ありのままの姿でいようと。


別に二人の人格を分けなくても、自然に演じれば良いのではないかとか、思うようになっていた。


監督にもそれでいい、綾華のおかげでかなりよい作品になってたと誉められた事が嬉しい。


最初は考えられなかったこの仕事を、少しだけ好きになりかけていた。


だから、ベットシーンも裸になることにも躊躇せずに出来たんだと思う


彼を愛しているから、一糸纏わない自分を愛してほしい。


この気持ちは本物。


だから、田城ちひろも本気で私にぶっかって来てくれる。


田城ちひろの腕の中は本当に暖かくて、抱き締められたその腕を離したくないと本気で思ってしまう。


彼が私を選ばなくても、彼の気持ちが偽りだったとは思いたくない。


彼の幸せが私の幸せだから、私からさよならしよう。


涙が止まらない。


撮影が終わっても、私の涙は止まらなかった。











< 41 / 51 >

この作品をシェア

pagetop