ももたろう的な
ももたろう生まれる的な?
昔々あるところに、ジジイとババアが住んじゃってました。
結婚したころから既に仲が悪く、結婚したことを後悔していました。

亭主がいない方が留守がいいっていうけど、
本当にそうです。

ババアってばディスコ行っちゃってジジイが帰る時間は
家にいないし。ディスコ潰れてパラパラが流行ってた頃だって
率先してパラパラ覚えて踊ってたし。
家にいてもジジイの飯なんか そっちのけで
パラパラの振り確認してたし。

あれから何十年って感じ?

とうとうババアも踊れなくなったし
ジジイも浮気できなくなったってわけ。

それからは絵に書いたように
べたなジジイとババア。

ジジイは山へババアを殺すための
毒きのこ取りに行って、一個も
みつかったことなくてはや、10年以上たつし。

ババアなんか川へ洗濯しに行っても
自分の服しか洗わないし。

ある日ババアが日々に退屈しつつ、さらに
ジジイへの悪態をつきつつ選択物を洗っていると、
そこへ でっけえ桃が流れてきました。

「なんだ、あら?ケツか?…ケツじゃあんめよ!ももだべな。って、ひとり
ノリ突っ込みしてる場合じゃねえよ。洗濯物にぶつかんべよ。どがさねえとよ。」

ところが思った以上に桃の流れは速くてババアが
取ろうとした洗濯物をさらって
隣町のほうまで流れて行っちゃいました。

「はれはれはれ!待てよ!ひとんちの洗濯物どこへもってくだよ。」

腰の悪い くそババアのくせに、隣町まで
とっとこ とっとこ走ってっちゃいました。



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