ワケあり荘のイケメンズ!



ドキリと心臓が高鳴る。



「メグっていつ笑うの?」



唇に直に吐息が吹きかかって、顔がカァァッと熱くなった。



……なっ、う……っ、あ!



「ち、ちちちち、近い!!」



バビュンッと、風が作れそうなくらいの勢いで後ずさった。


本気で近すぎてビビッた。


ちょ、ちょっとだけ……キスされるさと思ったし。



「はえー。お前、ムーンウォークの才能あるんじゃね?」



「ありがとう。そんな才能いらないけど嬉しいよ」


とでも言っておこう。



「昨日、玲央に謝られたあと、笑ってただろ。あれ、もっかい見たい」



「何言ってんの?見たいって言われて笑えるか」



「……ちっ」



あ、今舌打ちした。



何様だ、こいつ。


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