エリート上司と秘密の恋人契約
「俺、タクシーで帰るから大丈夫だよ」


「大丈夫ですよ。私たちが責任もってお送りしますから。ほら、乗ってください」


先に大塚さんが乗って、中から和真を引っ張る。別の総務部の人が押し込もうとする。足取りがおぼつかない和真が抵抗しても敵いそうもない。

数名の総務部の人がその様子を楽しそうに見ているし、その人たちも一緒に行こうとしていた。

拉致されてたまるか!

私は押し込もうとしている人に体当たりした。


「いったーい!」


「あら~、ごめんなさい! 大丈夫ですか?」


道に転んだその人に謝り、すぐに和真の腕を引っ張った。


「え?」


私と目を会わせた和真は私だと気付いたらしく目を丸くしたが、のんびりしている暇はない。

思いっきり和真の頬を叩いた。


「いってえー」


「ちょっと! 何してるのよ! 来て!」


みんなが唖然とするなか、後ろで待機していたタクシーに和真を押し込めて私も乗る。「すぐ行って!」と走らせた。
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