エリート上司と秘密の恋人契約
「諸橋くんは美弥一人のほうが素直になれそうね」


「そうだな。本間さん、帰るか」


「はい、帰りましょう。美弥も素直になりなさいよ。本当はあのサラに取られたくないんでしょ? 正直な気持ちをちゃんと伝えて、後悔しないようにしてね。私も美弥のウェディングドレス姿を見るの楽しみにしてるからね」


黒坂さんとさやかさんには、私にエールを送って帰っていった。

素直になるか……なれるかな。

私の気持ちの問題だけど、和真次第だと思う。

残っているから揚げをあれこれと考えながら食べていると、頭上から和真の声が降ってきた。


「あれ? 二人は?」


「帰っちゃった。私も帰ろうかな。和真、今日はごちそうさまでした。ありがとう」


素直になれと言われても、どう伝えたらいいのか分からない。

今日のところは私も帰ろう。

ここ数日、いろんなことが多くて、気持ちも様々に入り交じっている。

今日は、素直に伝えることも受け止めることも出来ないと思う。
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