エリート上司と秘密の恋人契約
河口湖にある温泉旅館かな。

予想は当たった。しかし、こんな広い部屋だとは予想もしていない。

特別和洋室と呼ばれる部屋に案内されて、「ごゆっくり」と仲居さんが出ていくと私は部屋を見て回った。

広い和室の他に、ベッドが二台置かれている洋室がある。

暗いけど、外が見えるかなと窓の方へ行く。


「えっ? うわっ! か、和真! 外にお風呂がある」


「クスッ。うん、露天風呂付きの部屋だからね」


オレンジ色の小さな灯りがあるその場所から湯気が出ていた。24時間いつでも好きな時に入れるらしい。


「疲れたし、そこの風呂に入るか?」


「え? ああ、和真、どうぞ」


「美弥も入ろう」


「ううん、私は大浴場に行ってくるから、のんびり入っていていいよ」


何度も肌を重ねたことがある私たち。今さら何を恥ずかしがっているんだと言われるかもしれないけど、避けてしまのは今の気持ちの問題からだ。

それと、今の私たちの関係。こんな曖昧な関係のままで裸を見せ合うことは出来ない。

一緒に入ったら何をされるか分からない。
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