エリート上司と秘密の恋人契約
微妙なところで話を区切って、コーヒーを飲む姿にも苛立つ。ただ、その姿はやっぱりかっこいい。

そう、この目の前にいる人は、仕事の出来るだけでなくこの容姿で女性社員からの人気が高い。私は、噂での諸橋副課長しか知らないから、外見だけでは惹かれはしないけど。


「それで、向こうに行くまでの1ヶ月の間になにか特別なことをしたいと思ってね。で、1ヶ月だけの恋愛をしようかなと思ったわけ」


思ったわけと言われても、私には関係ないことだ。特別なことをしたいのなら、一人で勝手にどうぞーと言いたい気分。

恋愛は一人で出来ないものだけど、私を巻き込まないで欲しい。

人気のある人だから、彼と付き合いたいと立候補する人は多くいるはず。それに、告白されたら、イエスと答える人も多いはずだ。

だけど、私はその多くいる女性の一人にはなれない。だから、簡単には頷けなかった。


「私は、諸橋さんと付き合いたいと思わないので、申し訳ないのですが、他を当たってくれませんか」


「何で他を当たれと言うの? 俺は、星川さんがいいんだけど」


「私がいいと言われましても……」
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