声が聞きたくて


「なんだテメェ…」


男が詰め寄ろうとした時
その男性は内ポケットから名刺を出し


「何かありましたら、こちらまでお越しください」


そう言って男に名刺を見せると
みるみる男の顔が青ざめ
私の腕を掴んでいた男の手は離され
男は即座にいなくなった



「あずさ、大丈夫?大丈夫?どうしよ…」


真純さんがオロオロしながらも
私を支えてくれた


息が……うまく……


伝えるにも伝えられない



「失礼します」


そう言って男の人は小さいポリ袋を
私の口元に当ててきた


「ゆっくり呼吸してください」



この人……慣れてる?
私はゆっくり呼吸をする
軽い過呼吸だったから、すぐに治った
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