声が聞きたくて


「あずさ、少し出てくる」


その言葉に少し残念な気持ちになる
雅人さんはクローゼットを開け始め
ワイシャツ、ネクタイ、スーツ、靴下を出していた



『……組の仕事?』


「ん?……あー…そんなとこ」



そんなとこ……
歯切れが悪いなぁ


『遅い?』



「ん?んー……今日中には帰る。逞も一緒だから心配するな」



逞さんか……
なんか、嫌だな。



行ってくる、と言って私にキスをして出掛けて行ってしまった雅人さん


私は脱がされた部屋着を拾い、それを着た



雅人さんならって思った自分にまた腹が立った
こんなことなら、やめてほしいくらいだ
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