小悪魔な彼の想定外な甘い策略
すぅ、と息を吸い込む音が聴こえた。


「すみれさん、好きです」


「……へ、」


月明かりに照らされた、綺麗な顔。
昔から知っていたはずの、かわいい男の子。


職場の後輩としても、かわいい教え子としても、見たことのない顔。



そんな梶山君をぼんやりと見つめながら、何も言葉を返すことが出来なくて。


その綺麗な顔が切なそうに歪む。


「折角再会できたのに、守ってあげられなかったけど」


……ん?なんのこと??


「いや、私割と強い方だよ??」


「だって、まんまとチャラいバーテンダーに引っ掛かってるし……再会して男っ気無さそうだから、油断してました」


「……」


あの夜のことを客観的に見ると、『ひっかかってる』とかになるのね……全く記憶にないけれど。
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