小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「さっきの、無しですよ?」


目の前の梶山君の迫力に圧されつつも、何を言われているのか分からなくて思わず不審げな顔で聞き返す。



「……さっきの、って?」


はぁ、とため息が聴こえたかと思うと、ぎゅうっと身体が抱き締められる。


「……酔っ払ってたから、好きって言っといて覚えてないとか無しですよ」


「……!!!」


いや、人のことどんだけ酒乱扱い……!ああでも、蓮田さんとのアレコレを覚えていないという前科もあるわけで……ていうか!


……今までしれーーーーっと流しておいて、しっかり聞こえてたんじゃない、私の言葉。


急に勢いで告白してしまった恥ずかしさが押し寄せる。

色々気まずいよね。職場で顔合わせなきゃいけないのに。
何を口走ってしまったんだ、私は。


だけど、これだけは誤解のないように言いたい。


梶山君の腕の中でモゴモゴと言い返す。
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