小悪魔な彼の想定外な甘い策略
急に冷えたような気のする自分の身体を抱き締めながら考えてみる。


どうするのが、正しいのか。

彼だってじきに間違いメールを送ったことに気がつくだろう。


いっそのこと、返信してみようか。

それとも、このままバイバイして、後をつけ、そのカフェで浮気相手の目の前でビンタ?

いや、今すぐどういうこと?と問い詰めるべき?


思いの外冷静に策を練ろうとする自分にも少し呆れたけど、しょうがない。

こうなってしまったからには。


どんな女?と問い詰めようか。
浮気をする人は、何回も繰り返すと言うけど……どうなのかな。
私、わりと許せるかもしれない。


にしても、何が悪かったんだろう。昨日の夜だって、普通にキスもしたし、エッチもしたし。


私に愛想を尽かしているような素振りは見せなかったのに。


「……起きてたの?おはよう」


さも、今起きたかのような気だるい雰囲気で私に声をかけ、のそりと裸の上半身を起こす彼。
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