小悪魔な彼の想定外な甘い策略
結局、すーちゃん先生の見守る中、棚を覗いた結果、そこには何もいなくて。

「いや。絶対いる!!絶対いるし!!」

と、今までに見たことのない慌てぶりのすーちゃん先生を放っておくことが出来なくて。
結局付き合って、音の原因を探っていたら『実は給湯スペースの換気扇から聞こえる外の風の音でした』ということになり。


その時、はぁあああああ、と大きな安堵のため息をついて、子供みたいな顔でああよかった、と笑うすーちゃん先生にドキッとして。

「あ、なんか全力で頼っちゃった、ごめん」

と言いながら照れたように笑う姿を見たときに、俺は恋に落ちた。


この人を守りたい、と思ったんだ。

今思えば至極単純。


頼られることの喜びを知った、人のためになることの喜びを知った、そういうことで自分の存在価値を感じることができた、というか。


まぁ、基本的に顔が好みってのは大前提だったわけだけど。
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