生神さまっ!
春乃はやっぱり寂しがり屋みたいで。




夏樹と話せていない春乃は、やっぱりどこか寂しそうだったし。


春乃の性格もさらり、と避けちゃう夏樹。




…そういえば私、夏樹のこと…なんにも知らないかも。


でもそれは、3人とも共通して言えることか。



実際冬斗のこともそんなに知らない。

その中でも春乃は知っている方かな。




「…ねえ、冬斗はなんか分からない?」




付き合い、長そうだし。

夏樹が天界に来た時の様子だとか…知らないかなーって。




でも冬斗は私の質問には答えず、何か考えてるみたいだった。

大人しく、冬斗が口を開くのを待つことにする。





「…そういえば、」



1分ぐらい経って、唐突に冬斗が口を開く。

ちょっと驚いて、「え!?」と大声で言っちゃった…恥ずい。




「いや、よくよく考えてみたらさ…」




口を手で抑えながら、うんうんと春乃と私は揃って頷く。




「…俺も、ないや」


「えと…なにがー?」




「いや、だからさ…

俺も、夏樹の…イライラしたところとか、怒ったところとか、悲しそうなところとか…


…感じ取ったことはあっても、全部笑顔の裏に隠されてるっていうか。

…ニセモノみたいな感情な気がして…


俺、夏樹のこと…意外に分かってないんだな、って」





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