生神さまっ!
「…………っ、ここ、は…」



「起きたの。

なら、下を見るの」



赤い髪がなんかふわふわしてるのは気のせいか?と思いながら下を見る。




「…うっわ、見なきゃよかった」



「高いところは苦手なの?」



「いや、大丈夫だけど…

……俺、疑ってたし」



「信じてくれたの?」



「…信じるほか、ないだろ」




…まさか、

浮いてるとは思わないわな。



俺の下には、たくさんの家々。

…きっと俺は、町の上にいるんだろうな。



「…じゃあ、行くの」


「…分かった」



自然と、動けた。

歩く感覚でこれ、空中で移動できるのか。こっわ…



神って話…本当だったのかよ、って思いながら筒に続いて、空中を階段を下るようにして下に向かって歩く。


…俺、案外驚いてない。




…もしかしてどこかで、筒を信じていたのかな、俺。

っていうよりは…ホント、頼りすぎてたのか。



「…見るの」



筒に言われて顔を上げたところで、気付く。





目の前には、俺がずっと今までいた孤児院。



そのうちの窓の奥にあるのは、俺の部屋。




「この世界は、夏樹が行方不明となった10日後の世界なの。

でも、安心するの。後で、夏樹は孤児院から引き取られたことになるの」




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