愛しいあなたへ~song for you~

8.中途半端な気持ち




(8)





篤司side




音楽室が、

夕焼けに包まれたあの日。






美由に、

告られたかと思った。





美由は

極度の鈍感らしく


自分が何を言ってるのか、


わかってなくて。



言った後で、

恥ずかしそうにしてた。





二人っきりの部屋で、

あんな顔されたら…。





もし、相手が俺じゃなかったら、

何されても、文句言えないぞ。







最近、何してても


美由の事が気になって…。


俺、どうかしてる。




美由の友達、

友香さんに呼び出されて、


「美由の事、どう思ってるの?」


って、聞かれた時は、




正直、困った。






好きか?

って、聞かれたら

嫌いじゃない。







けど、

そういう恋愛とかの

好きかどうか?

って聞かれたら…。




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