それいけヒーロー部

「あの、生徒会の話では葛西先輩と海先輩がこの活動していることがバレバレだったんですが、風紀にはばれてないんですかね?

退学した先輩の事件の真実を知っている人なら予想つくって言ってましたけど…」




「あぁ、それな。
オレはしょっちゅう風紀に絡まれてるぞ。

まぁしらばっくれてるけどな。」




「海よりオレの方が絡まれてるからね。

海ってばあんまりしつこい風紀に殺すぞとか言っちゃうから怖くて近づけないんだよ。」




「そんなんお前も言ったらいいじゃねーの。」




…風紀はこの2人には目をつけてるのか。

じゃあ風紀に対して動くのはあたしか銀次郎、陣野くんのほうがいいだろうな。





「あたし、風紀に探り入れましょうか?」


「うーん…くるみはちょっとマズイかもしれない。」




葛西先輩が苦い顔をした。





「くるみは気付いてないかもしれないけど、ここ数日で結構くるみも有名人になっちゃってんだよね。」



「え、なんすかそれ。あたし何も目立ったことしてないのに。」




「いや、目立ってんぞお前。なんせ、生徒会の副会長に目ぇつけられたんだからな。」



「陣野くん、それになんの問題があるの?」



「お前、知らねーの?
あの副会長結構人気者なんだぞ?

頭良いし運動できるし、顔もそれなりに良いし、紳士的なんだとさ。」




……あの胡散臭い腹黒が? 紳士的?




「それなんかの間違いじゃない?

あれが紳士的だなんてどの口が言うんです?馬鹿?」




「オレに当たんじゃねーよ。見た目の問題だろ。」




そんなこと言ったら海先輩だってしおらしくしてれば可愛い、いたいけな中学生みたいだぞ。


言ったら殴られるから言わないけど。





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