それいけヒーロー部


帰り際にまた「絶対だぞ!」と約束させられ、なんだか最初の印象とはかけ離れた印象でさよならをした。


あの人あたしのこと騙そうとしてなかったっけ?




そんなことを考えながら家に帰る。

自転車を所定の位置にとめて玄関へ歩き出すと、マリリンからのメッセージが届いた。





“今日で完成できなかった(´・ω・`)”






マリリンは見かけによらずかわいい顔文字を使う男なのだ。

本当に可愛い。

天使か。

マリリンは地上に降り立った天使様なのか。

ギャップに萌えしか感じない。




“来週は待ってるから一緒に帰ろー”



“わかった。がんばる(^^)/”




即レスで可愛い大天使・マリリンににやにやしながら帰宅すると、お母さんに変な目で見られた。




「ただいまー。」


「何にやついてんの。珍しいポケもんゲットした?」


「あたしポケゴーやってないから。」



「お母さんはギャラドすゲットしたけどね!!」


「え、マジで!おめでとう!」



「こいキングを乱獲したかいがあったわ。」




どや顔をする母に拍手をして、自分の部屋へと荷物を置きにいく。



お母さんは専業主婦で何かと暇を持て余しているらしく、最近はスマホ片手にお散歩しているらしい。



歩きスマホはよそ様にご迷惑だからやめなさいと厳しく言ってあるから大丈夫だろう。


でも公園に集結した若いトレーナーさんたちに混ざってスマホをいじるお母さんを見たときは恐怖したね。



そっと目をそらしたのはここだけの話だ。



新たに出たらしい太陽と月の名のついたゲームも予約してるとかそんなのは聞かなかったことにした。



< 125 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop