先生と私
「だから……えっと……」
「わかったよ」
わたしはそう言い、彼女の頭をポンと叩いた。
「わざわざ教えてくれてありがとう。君の気持ちはよくわかったよ。先生もこれからどうなるか分からないけど……まあ、きっと大丈夫だよ」
だから。
安心していいよ。
わたしは彼女にそう伝えた。
"大丈夫"なんて、無責任な言葉だ。
そんな保証はどこにもないのに。
でも、一生懸命な彼女を前にして、それ以外の言葉が見つからなかった。
「…なら良いです」
そう言うと彼女はすたすたと歩き、ドアの前で立ち止まって、こちらを向いて言った。
「ゆいのこと、よろしくお願いします」