こじらせ女子の恋愛事情
徹夜作業になりそうだったら、どこかで有給を使った方がいいかな?

ものすごくたまってるから消化しろって上司も言っていたし…でも、何と言う理由で有給を使えばいいかな?

身内の葬式…と言うのは定番過ぎるし、何よりバレたらめんどくさい話である。

さすがに副業のために使いますと言うのはダメだよね。

「浜崎さん」

関口女史に名前を呼ばれ、私はスマートフォンから顔をあげた。

「初めての書き下ろし、絶対にいいものにしましょうね!」

握手を求めるように私の前に手を差し出した関口女史に、
「はい、よろしくお願いします」

私は関口女史と握手をした。

遅ればせながらスタートした書き下ろしで、私は何かを忘れていることに気づかなかった。
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