僕の彼女がジャニヲタな件
ピロンピロン♪

「…あっ」

「…どうもー…」

重岡がやってきた。

今日はマスクにダテメガネ。

完全に不審者…笑

「今日もお仕事ですか?」

「仕事っつーか…まぁ…」

…あ…

「彼女ですか?」

「友達やって、笑」

「あははっ、笑。友達おるんやー」

「ちょ待って!?︎俺友達おらんイメージなん?」

「んー…月の数ぐらい?」

「一人やんそれ、笑。おるし、友達ぐらい」

そう言って拗ねる21歳。

…意外と年増。

…本物なんやな…。←そこで?笑

この人は金払わんでもとも君に会えるんやんな…泣

「うっ…っ…うっ…うぅ…」

「はっ?…ちょ…えぇ!?何で泣くん!?」

だってだって…泣

「今月の出費考えたらほんまに…泣けるうぅぅ…」

なのにこの人タダなんやで!?

マジなんなん!?

「もー、なべちゃん何泣いて…あら?」

「あ、幹元」

「シゲちゃん!?」

「うぐっ…金ちゃんー!泣」

「もーシゲちゃん女の子泣かせたらあかんで?」

バイトの先輩。

金ちゃんこと幹元金次郎。21歳。

あっち系の人です。

「…知り合い?」

「私の初恋の…ひ、と♡」

どはっ!?

マジか…!?

「え!?いやいや…幹元の言葉鵜呑みにしすぎやから!!笑」

高校の時の同級生…って。

金ちゃん初耳やわ。

「あ、そうそう。なべちゃんもう上がってええよ」

ほんまや、時間来てる。

「今日自転車?」

「雨降ってたから傘ー!」

「んふふー傘は交通手段ちゃうわよっ♪」

「歩きー!」

「え、この時間に?」

「そーなんよー、この子、アホやから」

金ちゃん…。

…アホ言わんで…。

だってこの時間って親もう寝てるしー。

「あー、ほな俺送ってくで?」





…Pardon?

「あら、石化?」

「…な、な、な、ななぁっ!?!?!?」

送ってくで?って…言った…?

ふぉ!?

「雨やし、暗いから心配やん?今なら人も少ないから大丈夫やで」

…おーい!

私の心臓、無事かーい?

「落ち着け、落ち着け、落ち着くんや私…」

相手は重岡や。

私が愛してるともくんと一緒に映ってるただの重岡や、ただの21歳の男や!!!!

「全部漏れてるで」

「あ、ほ、ほな…お願いします…!」

「じゃぁ、外で待っとくな?」

ピロンピロン♪

…どういう展開なのでしょうか?

ともくん、ごめんなさい。

担降りでも浮気でもないです。

重岡なので何のトキメキメモリアルもございません。

ジャージに着替え、外に出た。

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