小さな恋のメロディ
学校は冬休みに入り、私は鳴海といる時間が増えた。

他の女の為に空けていた土日も、今は私の為にある…。

電話も毎日決まった時間にあって、お風呂に入っていて出れなかったりすると、家の方に電話があり、掛けなおすと出なかった事を怒るようになった。


もっと
楽な人だと思ってたのに……。


そんな窮屈な毎日が、
たまらなく嫌になってた。


年も明け、里沙から電話が鳴る。


「はい」

「綾香?明けましておめでとう」

「うん。明けましておめでとう」

「初詣、どうしたの?」

「鳴海さんと…。里沙は?」

「紺野くんと行って来たよ」


幸せそうに言う里沙が羨ましかった。


「それよりさ、紺野くんが言ってたんだけど、哲平…陽子と付き合ってないみたい」

「えっ?」

「綾香と別れた後、陽子に告られたみたいだけど、断ったんだって」

「ふ~ん…」

「綾香の事、まだ好きみたいだよ」

「……」

「綾香も哲平が好きなんでしょ?」

「…好きでも、どうにもならない事もあるんだよ…」

「…そうかな?」


里沙は必死に何か言っていたけど、頭の中に入らなかった。

< 59 / 141 >

この作品をシェア

pagetop