言えない恋心

 そんなこと、有り得ないのに……。



 お願いだから、もう放っておいて。


 優しいヒースの言葉は、わたしにとってとても辛く苦しいものになるのよ。


 ヒースと話すのは楽しいわ。だけど、彼と話していると、わたしはいかに見窄らしい人間なのかということを思い知らされる。



「本当に? 彼女たちは今夜のドレス選びに出かけたのに?」


「ええ」

 ヒースの問いに、わたしは素っ気ない態度で頷いた。



 ……わかっているわ。

 これは、ただの八つ当たり。

 ヒースはたとえ従者であっても上下関係を作らない、とても思いやりのある人。



 だけど、その心遣いがわたしにとって酷く辛い。

 ヒースと違う場所にいるっていうことが、すごく悲しい。


「ロズ? 君は汚くもないし、とろくさくもないよ?」



 ヒースの長い指が、芝生にある雑草をむしっていたわたしの顎(あご)に触れた。


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