君に熱視線゚


「でもさぁ、由美はどうなの?本気で兄さん狙い撃ちするんでしょ?」


「うーん……だってさ、あたし結城先輩の前だと、き…緊、張しちゃ…っ…」


「何?なんだって?」

苗が弁当から顔を上げると真っ赤になった由美が口をパクパクしている。

椅子に腰掛けて、不思議そうにそんな由美を見つめる苗の背後から、肩にポンと両手を乗せた晴樹が真上から顔を覗き込んでいた。

見上げた苗は“ンガ?”と変な鼻音を鳴らして晴樹を確認する


「弁当旨い?」

「兄さん?‥
あれ、もう一人の兄さんは!?」

「ああ、今は別行動。ちょっと苗に話があってね」


目の前に居る二人のやり取りを由美は食い入るように見ている。

(……っ…はぁっ…やっぱり晴樹さんカッコイイ!!)


「話しって?」

目を丸くする苗に晴樹は人差し指をクイクイッと動かすと苗の肩を突然、引き寄せ耳打ちした。


(…ちょっ…やだなになにっ……なんだか耳にキスしてるみたいっ…それに傾けた顎のラインも素敵っ…)

由美は目の前で接近する二人に顔を真っ赤にしながら興奮している。

そして晴樹の出現に驚いた周りの女子も顔を赤らめて小さな悲鳴を上げていた。

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