君に熱視線゚


「やった」

「すごーい!!結城先輩に勝ったぁ!!」


そぅ‥2年に勝ったのではなく伝説のプレイヤーに勝てた! 1年生達の喜びはそっちの方が大きかった



試合を観戦していた1年の女子達が夏目を取り囲む‥夏目はヒーロー扱いされていた。


「兄さん!!‥ねえ兄さん!?」


そして、思いつめた表情で汗を拭く晴樹の肩を苗は呼びかけながら叩いた。


「なんだ?
負けたからノートはないぞ…」

心なしか冷たい表情の晴樹に苗はキョトンとする

「でも、バスケは勝ったんでしょ?
次の午後の試合も何か出るの?」

「さわるなっ」

「…っ!──痛っ…」


ワクワクしながら聞いてくる苗に苛立ちが募る

晴樹は肩に乗っていた苗の手を払い、険しい表情を向けた。


「俺に頼るなっ──

‥‥次の試合は出ないからっ!」



晴樹はそれだけ言うと踵を返し校舎に戻って行く‥

苗はそんな晴樹の後ろ姿を見送った。


‥なんだ‥負けたのがそんなにショックだったのか?じゃあ、アレを見せたら元気になるかなっ?
兄さんにはもう少し頑張ってもらわなきゃだし!


機嫌の悪い晴樹をさほど気にもとめず、苗は次の昼食のお弁当を取りに教室へ戻っていった


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