キャンディーポップ・ハロウィン
フィナは、目を細める。

「ちょっと、ほうきちゃん。もうちょっと、地上に近い場所まで降りてくれるかしら。」

すると、ほうきはゆっくりと下へ降りていく。

「うーん・・・見当たらないわねぇー・・・。」

フィナは、腕を組ながらあたりを見渡す。

「わたし・・・あの子の役に立てるかしら・・・。」

フィナは、ボーとした顔になってそっとつぶやく。

「キャンディーには、あの子に話しかけてみるなんて言ったけどやっぱり、不安だわ・・・。あの子がわたしを見てどう反応するか・・・。」

フィナは、ため息をつく。

フィナは、ゆっくり顔をあげると目を見開いた。

「もしかして、あの子が・・・。」

フィナは、少し遠くからうつむいて歩いてくる少女をぼおぜんと見つめる。

「ほうきちゃん、あの子の場所まで連れていってくれるかしら。びっくりさせないように慎重にお願いね。」

そう言って、フィナはほうきを軽くたたいた。

すると、ほうきはゆっくりと動きだす。
< 14 / 34 >

この作品をシェア

pagetop