セピア‐ため息の行方
「あの質問なのですが、そう言うクリエイターの卵達が大成する場合はやはり蛍子さんや李さんのようなベテランのスピリットが憑(つ)いて何らかの操作をするのですか?」
  とそう雛子に聞かれて


蛍子は
「そうですね。その場合はやはり本人の努力以外に私達のような言わばプロのスピリットがより良い方向に行って貰うための細工を施(ほどこ)します。まあその方法と言うのはこの先じっくりと学んで下さると自然に解りますので、一つづつじっくりと勉強をして行って身につけて下さい」
  と答えた。


「う~ん。そうなのか。ちなみに私良く作家さんがインタビューに答えている時に、こう文章がスーっと天から自然に降りて来るのよね。とか答えてる人がいるんで不思議に思っていたのよ。多分あの感覚って本人が気づいてないだけで実はプロのガイドスピリットの仕業なのね」
  と感慨深げに雛子は言った。


  すると蛍子が
「そう。そう。それってその作家のガイドスピリットがしているのよ。でもそうするにはそうするだけの訳があったりするのよ。例えばその人の家の親が急に死んで働き手がいなくなってその人が家計を支えなければならなくなったりした場合なんかに、その人に突然そう言う力を与えたりとかするの」
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