セピア‐ため息の行方
「えっ?!壷田さんて今不幸なの?!って言うか、なんか今自分は幸せじゃないって思ってる訳?!」


「うん。まあ……」


「失恋したばかりだとか???」


「あちゃ!」


「あー!壷田さん失恋したばかりなんだ。そうなんでしょ?」
  と花梨は峻甫の顔を下から悪戯っぽく覗き込んだ。


『図星だよ……』なんて言える訳がないじゃないか。って言うか実は君に昨夜一目惚れしたばかりなのに、その後で車で君を轢いた加害者だとまざまざと気付かされたから、今現在僕は気分的に目一杯落ち込んでいるんだ…なんてさ……。
< 96 / 291 >

この作品をシェア

pagetop