【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


───
──




もしも魔法が使えるなら。



私は中学2年の4月に戻りたい。



もう2度と大切な人の笑顔を奪わないように。

もう2度と大切な人を失わないように。

もう2度と大切な人を傷つけないように。

もう2度と大切な人を泣かせないために。



キミに関わらない選択をする。



私が全てを狂わせた。



私がいなければ、3人は今も幸せだったんだ。



瑠星先輩と翼先輩は地元の同じ高校に進学して。

その後を追うように未菜も同じ高校に進学する。

未菜と瑠星先輩は相変わらず仲良くて。

その2人をからかう翼先輩。



私はそんな3人の光景を傍観している、生徒Bでいい。



もう、大切な人達の幸せを奪いたくないんだ。



でも...

私は魔法使いでもなんでもない。

ただの弱虫。

ただの怖がり。



だから...

また、私自身を守ってしまう...



私はそんな自分が大嫌いだ──

< 188 / 254 >

この作品をシェア

pagetop