【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


「もう、未菜を傷つけたくないなら。もう二度とあんな目に遭いたくないなら…」



アイツは項垂れている俺を笑顔で見下ろした。



そして…



「未菜と関わらないで下さいね!!」



そう言った。



こんなヤツの言いなりになるなんて死ぬほど嫌だし。

それなら死んだ方がマシとさえ思うけれど。



「……あぁ…分かった……関わらないよ」



今の俺には大人しく従う以外の選択肢はなかった。


俺がいたら未菜を傷つける。



未菜を守るためなら俺は──



赤の他人のままでいい……

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