オフィス・ラブ #∞【SS集】
正直俺は、すっかり恵利にハマって。


だって、あの綺麗でしっかりした感じの子が、俺の首にしがみついて、可愛い声を出すんだよ。

そんなの、どんどん好きになっていかないほうが、おかしいだろ。


でも、恵利はずっと、俺だけにはなってくれなかった。


でもしょうがないから、俺はとりあえず、いつでも正直に、俺は恵利だけだよって言って。


可愛いなと思うたびに、言って。

好きだなと思うたびに、言って。

言ってるうちに、さらに思って。


そうしていたら、ある時、ふいに恵利がにこっと笑って言った。



「秀二だけにしたの」



大学3年の、夏だった。



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