恋する僕らのひみつ。
結雨はベランダにやってきて、俺の隣に立った。
『湊ちゃん?どぉしたの……?』
結雨は横から俺の顔を覗き込んだ。
俺は、気づいたら泣いていた。
頬を流れていく涙をぬぐうこともせず。
ただただ俺は……男と抱き合う母親を見つめ、指を差した。
隣に立っていた結雨は、俺の指差した方に視線を向ける。
『……もしかして……湊ちゃんの……ママ……?』
結雨の小さな声に、俺は黙ったままうなずく。
『あの男の人……誰……?』
俺は首を横に振った。
『一緒に行ったらダメだって……もう帰ってこないみたい……』
俺が母親と一緒に行けない理由も、その光景を見た俺は自分なりに理解した。