恋する僕らのひみつ。



「まぁ、いまんとこ全然、犯人らしき人物は現れないんだけどな」



「そっかぁ……」



「あぁ。でも何もしねぇよりは……」



「……シッ!」



奈乃が口元の前で人差し指を立てる。



「湊くん……誰か来たみたい……」



俺たちは、柱の後ろに隠れて横から顔を出す。



下駄箱のほうを見ると、ひとりの生徒がやってきた。



普通に登校してきたのかと思ったけど、なにやらキョロキョロと周りを見たりと明らかに様子がおかしい。



「俺、近くに行って見てくる」



「奈乃も行くよ」



「いや、ここにいろ」



俺は足音を立てないよう静かにそっと、背を向けている生徒の元へと近づいていく。
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