静かな涙
インドカレー屋についたら席に案内されて席に着く。

それぞれの注文をし、何気ない雑談を交わし来た料理を食べる
最初文句を言ってたたかちゃんも最終的にはうまいうまい言い出してナンのおかわりまでしてた。

「たかちゃん、相変わらずよく食べるね~。」

「そう?でも部活やってた時の方がめっちゃ食ってた気がするなぁ」

「んー確かにそうかもね~あの時私の作ったお弁当に焼きそばパン3つくらい食べてたしね」

たかちゃんは今年の10月まで野球部だった。
私はその野球部のマネージャーをやっていて、それがキッカケでたかちゃんから告白されて付き合ったんだよね

たかちゃんが女の人と付き合うのが初めてだったから最初のデートは吉野家で牛丼を一緒に食べたのはいい思い出。かなり恥ずかしかったけど


そんな事を思い出してたらあっという間に時間は過ぎていた。
たかちゃんもお腹いっぱいになりお会計を済ませ映画館へと向かい劇場内へと入った。

その日見た映画は私の好きな少女漫画が映画化された映画。
いつも嫌がるからアクション映画を見てたんだけど今日は何とか説得して見ることができた。

(うっわぁ、泣けるなぁこの場面…)

持っていたハンカチで目元を拭う

この映画は2人の恋人同士がそれぞれの道を進むため遠距離恋愛となりながらもそれぞれを思い続けるという映画だ。

(やっぱ遠距離ってつらそうだなぁ…) 

そう思いまた溢れる涙をハンカチで拭っていたら隣で鼻のすする音が微かに聞こえた。
その方向を見るとたかちゃんも目に涙をいっぱいに溜めて泣いていた

(…たかちゃんも一緒なんだね)

情けないような可愛いようなそんな姿を見て微笑みが零れる。
私は自分の涙を手で拭い、たかちゃんにハンカチを差し出す。

たかちゃんは最初は目をまん丸にして最初は私がずっと差し出しているとハンカチを受け取り自分の目元を拭った。
それを見ると私は再びスクリーンに目を移し再び映画を観た







< 4 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop