工業高校のイケメン達に愛されて【上】



喜んでくれるかな。


プレゼントを渡した時のりりかちゃんの表情を想像して、ひとりでうきうきした気分になる。


お店の店員さんは、レジであたしがプレゼント用だと伝えるとピンク色のリボンで綺麗にラッピングをしてくれた。


その小さな包みを崩さないように、大事に肩に提げているショルダーバッグへ入れた。


りりかちゃんとは、中学の卒業式以来まだ会えてないんだ。


りりかちゃんは中学生の時と同じ、高校でもテニス部に所属していて毎日練習や試合で忙しい。


時々スマホでメッセージのやりとりをするだけだったんだ。


忙しい中、あたしと会う時間を作ってくれて本当に嬉しいし、来週とっても楽しみ。


えへへ、今日はいいお買い物ができて満足したし。


家に帰ったら、今日はあたしがごはん作ろうかな〜!


昨日お母さんが仕事お休みで食材をたくさん買い込んでいたから、家にはいろいろあるはず。


るんるん気分で、軽い足取りで広いショッピングモールの出口へと向かう。



「あれ…?」


< 333 / 377 >

この作品をシェア

pagetop