鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
正門を出たところで、前に瀬田君と立花さんが並んで歩いている姿が見えた。
背の高い瀬田君と、低い立花さん。
身長はデコボコ。
何でもはっきり堂々とした瀬田君と、鈍感でおどおどな立花さん。
性格もデコボコ。

でも、お似合いだ……。
悔しいけど。
お互いに足りないものを補い合ってるって感じ。

急遽作られた、わたしと副委員長のようなぎこちないデコボコツーショットじゃない。
パズルのピースを当てはめたような、しっくりくるデコボコツーショット。

悔しいけど、素敵だ。
あの、瀬田君の隣に立っているのがわたしなら、どんなに良いだろう……。
わたしも、もし瀬田君に選ばれることがあるのなら、パズルのピースを当てはめたような、しっくりくる二人になれるんだろうか……。
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