奏で桜
そんな時だった。









…突如、私達の目の前に
ちゃらついた三人組の男が
立ち塞がった。






「ねぇねぇ、君たち。
今からヒマ??
良かったらボク達と
遊んでくれませんかー?」


金色で長髪の男はなんとも
よくありげなナンパをしてきた。
誘い方は慣れたような手口だったが、
その話し方はぎこちなく、
普段はもっと乱暴な言葉遣い
なんだろうなってことが
知らなくてもよくわかる。

残りの二人の男はといえば、
一人はブリーチの色で
ソフトモヒカンのような
髪型をしていて、
そんな男の様子をみて、声を
押し殺すように笑っていた。

もう一人はスキンヘッドで鼻に
ピアスを開けているのが特徴で、
私達をニヤニヤと
不快な眼差しで見てくる。


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