【短編】恋愛事情
会う当日、ゆきりんさんの地元へ仕事で行ったので、仕事終わりの夜に会うことにした。

ゆきりんさんは、セックスにコンプレックスがあるようで会うために、嫌がるようなことは、しないと約束をした。



待ち合わせ場所の駅前広場に行くと、約束通り、黒のカバンを持ったゆきりんを発見した。

胸の鼓動が高まる。



営業と違って、こういうことは、緊張する。



ニッコリと微笑んで挨拶すると、ゆきりんが見上げるように俺を見た。

そこに写メと同じく、かわいらしいと思ったゆきりんがいた。


出会い系サイトで写メ交換しても、実際に会うと写メの印象と違うことなんてよくある。
交換する写メと別人なんてこともあるくらいだ。


しかし、ゆきりんは、写メで感じた印象と変わらない。


二人になれる店を探しながら街を歩く。

わりとノリがよくて、ボケにツッコミ入れてくれたりする。


これって店がなく、二人でカラオケボックスに入ることにした。

記帳するとき、間違えて本名を書きそうになり、またあまちと書きなおす。


そう、"あまち"とは、サイトでつかっている名前だ。

もちろん、"ゆきりん"も同じくサイトでの名前だ。




そうしてカラオケボックスに入った。
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