【短編】恋愛事情
ランチをしてから、まだ時間があったから、近くの公園を散歩することになった。

ワンピースを着て、黒髪のロングヘアーを垂らしている、白髪なんてちっともない。
ゆきちゃん曰く、染めてないって言うんだから、若い。

あれだけ食べたのに、お腹がぽっこりしたりしていないし…


若い女だって、あれだけ食べたらお腹がぽっこりしたりするぞ?

小柄で上目遣いに俺を見るゆきちゃんは、ホントにかわいらしい。


そんなゆきちゃんを隣に公園を散歩する。




「俺、ゆきちゃんが、49歳って、信じてなかったんだけど、43歳ってのも、信じられない。」

「なに言ってるの?シュンくんが産まれる前から働いているのよ。これでも、社会人歴23年なんだから、どう見ても親子よね。」

なんて笑いながら、言う。
その笑顔にその声がかわいくて癒される。



「こんな若い40歳代の人もいるんですね。」

素直にそう言っていた。

「いやだ~、おだてたってなにも出ないわよ。時間がまだあるから、カラオケとか行ってみる?」

「いや、ホントですよ。カラオケですか?いいですけど、二人きりになったら、ゆきちゃんに抱きついてもよいですか?」

俺がそう言ったら、ゆきちゃんが、はにかんでしまっている。

この反応、ホントに40歳代なのか?
疑ってしまう。


だけど、本人の話しからすると、43歳というのは、嘘じゃないみたいだしな。


昼間の公園じゃ、なにもできないけど、カラオケみたいな個室になったら、手をだしてしまいそうだ。



「そんなこと言って…でも、シュンくんだったら、よいかな?」

なんて言ってくる。


「ゆきちゃん、天然ですね。」

その仕草と言ってることに、撃ちぬかれそうだ。


「えっ?天然?」

また、首を傾げて…
真っ黒な髪に、43歳だというのに、シワやシミもない。
年齢を感じさせないで、天然でエロい仕草をするゆきちゃんといたら、男ならその気になっちゃうだろう。





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