愛を探して・・

✡✡梨乃サイド


大学三年のとき
幸は、大学を辞めた。

ホステスの仕事を真剣にやりたいと
幸は、両親も説得して。

今からは、帰りが遅くなるからと
家も出て一人暮らしを始めた。

幸は、薫ちゃんと
何度も、何度も話し合ったみたいだ。

だけど幸は、大学で学ぶより、
自分には、ホステスの仕事があっていると‥‥
あまりにも真剣な幸に薫ちゃんも
「そんなに言うなら
 頑張ってやって見なさい。」
と、言った。

私も引っ越など、手伝った。

そんな、バタバタの中‥‥
近頃、彰さんがおかしい。

前は、まめに連絡してきたし
出れないときの折り返しも
直ぐに来ていたが‥‥

今は、翌日だったり、
忘れていたり‥‥

幸は、
「あんなに梨乃、梨乃‥言ってたくせに
なんなの?あいつ。」

「まあ、私も大学とバイトや、
インターンで忙しくて、
中々会えなかったからかな。」
と、思っていた。

半年を過ぎた頃
彰さんから、メールが来た。
珍しくカフェで待ち合わだった。
幸に言うと
「理由聞いてきなさいよ。
下手ないいわけするなら、別れな。」
と、言うから
「うん、聞いて見る。」
と、言って私は待ち合わせ場所へ。

座って待っていると
「あの?りのさんですか?」
と、女性から声をかけられた。
「えっ‥はい‥梨乃です。
     どちらさまですか?」と。

その女性は、カタログから抜けだしたような
センスある服装に可愛い顔をしていた。
年は、お兄ちゃんぐらいかな。

「良かった、間違っていたら
いけないと思っていたから。
私は、前田公美と言います。
座っていいかな?」
「あの、私は月島梨乃です。
待ち合わせをしているのですが。」

「あ〰、それなら大丈夫だよ。
あなた、今日彰が県外に
行ってるのも知らないの?」
「えっ、彰って?
彰さんの知り合いですか?」

「へぇ、たいして彰に
大事にされてないんだね。
良かったわ。

あっ、私、彰と付き合っているし
今度、結婚するんだ。

ほら、ここに彰の子供いるし。
梨乃さん、悪いけど
彰には、二度と会わないで。
私は、この子と彰と三人で幸せに
なりたいの、だから。」

「‥‥付き合ってる?結婚?子供?
あの‥いつからですか?」

「う~んとね、一年前位からかな。
私、ストレス発散にパチンコ行くのね。
そこに、彰がよく来ていてね。
自然に付き会う感じに。」
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