愛を探して・・

✡✡許さない


真さんは、
「やはり、あいつだったんだ。
でも俺は、知らずに梨乃を
傷つけていたんだな。」

「達哉さんの事は、
私も知っていたの。
達哉さん家は、茶道の家元でね。
家元であるお母さんが、
無理矢理、お嫁さんを
押し付けてね。
二人とも、家元の犠牲なんだけど
達哉さんは、本当に梨乃を愛していたの
離婚して、きれいになるまで
梨乃に手を出さないってね。」

「全て、あの男が悪いの
山口 彰、獣みたいなやつ
自分は、勝手に浮気して
子供まで作って、その上
勝手に嫉妬して
嫌がる梨乃を無理矢理‥‥
おかす‥‥なんて」
と、幸は言った。

「許さねえ。あいつだけは。」
と、真。

「真、待ちなさい。
取り急ぎ、今の状態を
兄さんに知らせないと
兄さんが、どうするか
決めるはず。」
と、薫。
「わかった、親父に電話してみる。」
と、真。

「あっ、親父?今、どこ?」
「おぅ、真か?かわりないか?
今は、ドイツで、エレナの実家だ。」
「あっ、ママの。いつ、帰る?」
「もう、少しかな?
どうした?梨乃は、元気か?」
「あのさ、親父
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
と、梨乃の今の状態を話した。

すると、父は、
「直ぐ、帰国する。
それまで、梨乃を頼む。」
「ああ、わかった。」
と、言って、電話を切った。

真は、皆に
父親は、直ぐに帰国するから
明日には、到着するだろう
と、言った。
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