愛を探して・・

✡✡⑤


私は、久しぶりに家に帰り
食事の準備をして
英志の帰りを待った。

お風呂に入り、うとうと‥‥
すると、玄関の開く音が‥‥

リビングのドアがあき
英志が、立っていた。

びっくりしたような顔をして
「どうした?英梨也は?」
「おかえりなさい、英梨也は、
幸にお願いしてきたの。」
「そうか。」
「英志、食事は?」
「いや、まだだ。」
「じゃ、お風呂に入ってきて
温めておくから。」
「ああ。」
梨乃は、口数の少ない英志に
自分に対して気持ちがないのでは
‥‥ないか
あきれているのだろうか‥‥

と、涙が、出そうになるが
今は、泣いてはダメだと
自分に言い聞かせて
食事の準備をした。

お風呂から、上がってきた
英志と一緒に食事をする。

黙ったまま、食べる英志に
梨乃は、堪らなくなり
席を立ち、
「病院に戻ります。
片づけは、お願いしていいですか?」
と、言って鞄を持ち、
玄関に向かおうとしたら

「俺に、なにか用事が
あって、来たのではないのか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「黙ったまま、戻るのか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「わかった、送るよ。」
「いい。英志も疲れているでしょ。」
「そんなに、俺と一緒にいるのは
         嫌か?」
「ちっ、違う、そんなことない。」
「なら、送るよ。」
「ほら、鞄。」
と、手を出されて‥‥‥
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