イケメン御曹司に独占されてます
しばらく資料から目を離さないまま私の言葉に耳を傾けていた滝川さんが、ふっと表情を緩めて眼鏡を外した。
そして受話器を取ると、内線でどこかを呼び出す。
「……あぁ、丸岡? 今日の出荷に、福田……萌愛の言ってた板も積んで。なんなら、少しくらい出発時間を遅らせてもいい。え? 間に合う? もう積んでる……?」
滝川さんは、最後は堪えきれない、といったふうに笑いながら——受話器を置いた。
「うちのメイン品種の形鋼、隅に押しやってちゃんと乗ったらしいよ、萌愛の鋼板。……物流を手玉に取るとは、大したもんだ」
萌愛、と私を読んだ滝川さんは、すぐ近くまでやってくるとぽんと肩をたたいた。
「ガチガチだねぇ。そんなに力が入ってたんじゃ、身がもたないよ。これからはもっと腹をくくってやりなさい。……だけどアシスタントにしておくには惜しい子だね。ねぇ、桜井?」
そばで見守っていてくれた桜井さんが、とびきりの笑顔で何度もうなずいてくれていた。
そして受話器を取ると、内線でどこかを呼び出す。
「……あぁ、丸岡? 今日の出荷に、福田……萌愛の言ってた板も積んで。なんなら、少しくらい出発時間を遅らせてもいい。え? 間に合う? もう積んでる……?」
滝川さんは、最後は堪えきれない、といったふうに笑いながら——受話器を置いた。
「うちのメイン品種の形鋼、隅に押しやってちゃんと乗ったらしいよ、萌愛の鋼板。……物流を手玉に取るとは、大したもんだ」
萌愛、と私を読んだ滝川さんは、すぐ近くまでやってくるとぽんと肩をたたいた。
「ガチガチだねぇ。そんなに力が入ってたんじゃ、身がもたないよ。これからはもっと腹をくくってやりなさい。……だけどアシスタントにしておくには惜しい子だね。ねぇ、桜井?」
そばで見守っていてくれた桜井さんが、とびきりの笑顔で何度もうなずいてくれていた。