イケメン御曹司に独占されてます

お昼を取り損ねたのか、ビスケットタイプのカロリー食をかじりながらカタカタとノートパソコンで文書を打つ野口くんの指が、ほんの少し休憩する。


「珍しく、今回はさすがの岡田さんも参加なのか」


「岡田さん?」


聞き返したのは私なのに、えぇ!?みたいな目でまじまじと見つめ返されて、ちょっとだけムッとする。


「なによ?」


「だって、萌愛、岡田さんのこと、まさか知らないとか言わないよな」


「……だから、誰?」


この半年、必死で仕事をこなしてきたけれど、言い方を変えれば目の前の仕事をこなすことで精一杯で、未だに部署以外の人の顔と名前が一致しないことも多い。


痛いところを突かれて、開き直った私は口を尖らせる。
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