流れ星に4回目の願いを呟く時。
 今年度も気骨のありそうな子どもたちが揃いも揃って入園して来た。


 年少さん組を仕切り纏める立場にある由美子は、その堂々とした挨拶を披露し、保護者の信頼を得ていた。


 大抵、私や由美子の様な若手の保育士は保護者の方々よりも歳が下になる場合が多い。


 そういう時に意外に気をつけなければならないことが、保護者の方々に足元を見られるような行動を避けることだ。


 結婚もしていない、子どももいない。そんな人に保護者の方々は子どもを預けることになる。


 つまり、こちらが保育のプロであるということを自覚し、認識させていくことで、保護者の方々との良い関係性が築いていける。


 その点では、由美子の右に出る者はいなかった。





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