流れ星に4回目の願いを呟く時。
 日曜日にも関わらず、大学にはちらほらと人の姿があった。


 懐かしいキャンパス。体育館や図書館、切なくなくも懐かしい思い出が蘇る。


 体育館では何かのシンポジウムが行われているらしく、人を見かけたのはそのせいだったらしい。


「すみません。卒業生なのですが。」


 事務室も、何もかも変わっていない。掲示板の落書きや、ボールペンが置いてある場所。その全てが懐かしい。変わってしまったのは自分だけで、そこには変わらない思い出の日々が残っていた。


 手続きに10分ほどかかると言われ、学生ロビーで待つことにした。ロビーの掲示板には成績関係の掲示や休講の連絡でいっぱいだった。


 この掲示を見て友人たちと一喜一憂していた頃が懐かしい。


「山崎さん、手続き完了です。」



 そうこうしていると、手続きは完了していた。


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